『anemo』

 地の底に眠る
 深い深い混じり合いと一緒に
 地の上を這いずり回る
 重い重い汚れた風と一緒に
 
 黒い源にしがみつき
 その脇を走り抜ける

 軽い船頭は何を知るか
 理解できない

 私がここを通り過ぎれば
 月は沈み春は来ない

 それでも絶望はない


――――――――――――――――― ← BACK  NEXT →


本をトジル

広場へモドル



Copyright (c) 2003- TANI GUKU